杉山社長の会社概要のアップデート後、欧州ファンドについての紹介と提携先のBondraの紹介がありました。この辺りは既知の内容が中心でしたので割愛します。

その後メインとなる運用状況報告が実施されました。
まずは、ファンドのリスクタイプ毎の想定される貸付金利、貸倒れ率および利回りについて再度説明がありました。
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例えばハイイールド型の場合、平均の貸付金利は57.6%、貸倒れ率は42.6%と想定されています。この場合、ネットでの期待利回りは15%となり、クラウドクレジットが2%を手数料として徴収、投資家への最終利回りは13%となります。貸付金利が想定より高かったり、貸倒れ率が想定より低い場合は、期待利回りを上回るリターンがあがりますが、逆に貸付金利が想定より低かったり、貸倒れ率が想定より高い場合は期待リターンを下回ることになります。リターンが想定より上回ったり下回った場合にどういう扱いになるかは後ほど触れます。

今回の報告会では、個別の平均貸付金利、現状のBondora推計リターン及びクラウドクレジット推計リターン(当社推計)について報告がありました。「Bondora推計」は既にデフォルトしているものを除いた値、「当社推計」はすでにデフォルトしているものに加え、過去のデータから今後発生するであると見込まれるデフォルトの値も考慮した値になっているようです。「当社推計」の詳細の計算方法は提示がありませんでしたので、どの程度の精度が期待できるのかは判断がしづらいところです。提示されているデータだけで判断するとちょっと甘目の設定になっているのではないか(将来的にもっとリターンは下がるのではないか)というのが率直な感想になります。強い根拠はありませんが。

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ハイイールド型で見てみると
貸付金利:想定57.6%に対し現状57.6%
当社推計:想定15%に対し現状19%
(記載されていませんが上の値から貸倒れ率:想定42.6%に対し現状38.6%となります)
となっています。
今回の報告では、リスク低減型(想定13.5%に対して14.4%)、バランス型(想定13.5%に対して19.9%)、ハイイールド型(想定15%に対し9%)、現状はいずれも想定を上回る結果になっていることが報告されました。

続いて、ポートフォリオの分散状況について紹介がありました。分散度合いで見るとハイイールド型が最も分散されていて、平均的な1件の貸付がポートフォリオに占める割合はわずか0.09%です。最も分散が少ないリスク低減型でも0.27%なのでいずれのタイプも分散効果は期待できそうです。
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実際に、分散効果を示すデータとしてBondora全体での投資家のリターンの分布と、1万ユーロ以上の投資家のリターンの分布図が提示されました。1万ユーロ以上の投資家の場合、貸付対象が相応に分散されているだろうと想定されます。グリーンになっているところが欧州ファンドのリターンと同じとこです。
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(Bondora全投資家のリターン分布)
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(Bondora1万ユーロ以上の投資家のリターン分布)
このグラフから1万ユーロ以上の場合(つまり分散されている場合)、リターンのバラつきが小さくなり、かつマイナスのリターンがほとんどなくなっていることが確認できます。この辺りの分散効果を示すデータはレンディングクラブでも提示されており、同じ傾向が確認できます。1万ユーロ以上のグラフでみると、一見欧州ファンドのパフォーマンスが平均より若干下になっているように感じます。おそらくこれは欧州ファンドは「当社推計」の値なのに対して他のデータは「Bondora推計」のデータを使っているからではないかと想像されます。欧州ファンドも「Bondora推計」だと15%以上と20%以上になりますね。
パフォーマンスに関しては現状まずまずの状況だと思います。