・不動産担保ローン事業者ファンド
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現在のSBIソーシャルレンディングの主力商品です。運用残高32億円のうち73%がこの不動産担保事業者ローンファンドとのことです。 再投資の際の0.5%キャッシュバックの対象ファンドでもあり、私も現状このファンド中心です。
貸付先は、不動産担保を前提とした貸金業を営む事業者(アサックスみたいなところですね)です。あくまでもその貸金事業者へ貸し付けていますが、貸付の担保としては貸金業者が貸し付ける先の不動産担保抵当権へ質権を設定しています。現在貸付対象として4社(貸金事業を行って短いところで11年、長いところは20年を越えているそうです。いずれも過払い請求の対象にはってないとのこと)と定常的に取引を行っていて、本来もう少し増やしたいがなかなか求めている基準をクリアするところがないのが実情とのことです。
SBIソーシャルレンディングから貸金事業者への貸付金利は、4社個別に企業状況に応じた金利が設定されています。ファンドの利回りが3.0%〜4.8%になっているのは、貸付金利が5.2%〜8.0%の間にあってそこからSBIソーシャルレンディングの手数料2.2%を除いた数字になっているからです。最終的な借り手は、そこにさらに貸金業者の手数料が乗った金額になるのでやはり10%前後の金利になっているのでしょう。そう考えると貸倒れが発生しないというのはやはり考えにくいのですが、SBIソーシャルレンディングが貸し付けているのはあくまでも貸金事業者なので、最終の借り手で貸倒れが発生しても貸金事業者の返済義務がなくなるわけではないのでSBIソーシャルレンディングのファンドとしての貸倒れはかなり発生しにくくなりそうに見えます。一方で、最終の借り手の返済が順調でも貸し付けている貸金業者の経営が破綻した場合はファンドの返済へ影響があります。

うまく出来ていると思う点は、このスキームであればエージェンシー問題を一部解決できている点です。以前の記事で少しふれましたが「融資判断をするソーシャルレンディング企業にとって融資先の信用度が高い低いに関わらず融資を実行することが短期的な企業利益につながる」という面があり、投資家にとって本来相応しくない貸し手への貸出を抑制することができません。しかし、貸金業者へ貸し付ける形態であれば、最終借り手からの返済有無が貸金業者自体の損益に直結するために投資家と同じ動機で貸付判断が行われます。後は経営状況が悪い貸金事業者への貸付を抑えることができれば良いのですが、これはSBIホールディングスの財務&法務のチェックに期待するしかありませんが、普通に考えればそれで十分でしょう。少なくとも私が自分でチェックするよりははるかにきちんと確認してくれるでしょうし。ここらへんのスキームが最終の貸出利率が高い割にはP2Pと違って貸倒れが発生しにくい背景なんだろうな、と改めて認識しました。

一方で、貸付先が4社だけしかないということはファンドの分散効果が期待できないことを意味しています。今月のファンドで10万円、来月のファンドで10万円と合計100万円積み上げていった場合、貸付先があくまでも4社にそれぞれ25%ずつだとしたら、積み上げたファンドの総額から25万円ずつが4社に貸し付けられることになります。貸金事業者4社のうち1社の経営が行き詰まったら、25万円が返済不能になるということです。ただし担保は個々のファンドごとに別のはずなので、破綻後の回収のことまで含めて考えると分散の意味も多少はありそうです。

やはり複数のファンドが立ち上がってくれるのが望ましいですね。

・太陽光発電事業者ローン

今月から新規に募集が行われることになった太陽光発電事業者ローン、初回は5億円を越えるファンドになっています。太陽光発電事業者ローンと言っても太陽光発電事業に投資するファンドと違って、あくまでも事業者の運転資金への融資です。このため、通常の太陽光ファンドの投資期間が20年なのに対して、本ファンドは14ヶ月になっています。セミナーの際の説明では実際は12ヶ月での完済予定だが、念の為に14ヶ月に設定しているとのことでした。事業者はファンドへの売却を見込んでいるようですが、既に20年間36円で売電する権利を有しているようなので、この14ヶ月の間に急激に経営状況が悪化する可能性は少ないように思います。ここもSBIホールディングスの財務部門と法務部門のチェックを受けてパスしているというのは安心材料になりますね。担保で「一定の場合には地上権が消滅する可能性があり、・・・」という但し書きがついていますが、こちらは事業者と土地の売主の間の関係に聞いするようです。現在売買契約はすでに完了していて、支払いを3日に分けて行う事になっておりそのうち2回終了して後1回(残金1億円)で完了の予定だそうです。万が一最後の1回の支払いが行われない場合は地上権が消滅するらしいです。まぁ世の中に絶対はないので絶対大丈夫とはいえないんでしょうが、そういう状況になるには相当確率が低そうですね。

しかしこのファンドって貸付先の複数化にどうやって対応してるんでしょうか。ファンドの説明はどう見ても特定の投資案件の説明になっていますし、貸付先の太陽光発電事業者がそんなにいるわけもないでしょうから。募集金額「5億100万円」の「100万円」がどこにいくのか気になります。
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SBIソーシャルレンディングは、セミナー冒頭の織田社長のコメントからも伺えるようにできるだけ安全な投資対象をコストをかけてきっちりチェックしていくという印象が強いです。一方で、その裏返しになると思いますが、他のソーシャルレンディング企業よりも利回りが低くなっています。安全性と利回りのどちらをより重視するかは投資家ごとの方針によりますので一概にどちらが良いと言えるものではありませんが、選択肢があることは喜ばしいことです。
私個人としては、分散できる環境であればリスクが高いものを、分散できないのであればより安全性の高いものを選んでいく方針です。今後新規の案件が増えれば投資の仕方もいろいろ検討できそうなのでより活用していければと思います。

セミナーに参加したGiveawayとして国際送金サービス事業者であるSBI Remitのロゴの入った4色ボールペンをいただきました。4色ですが黒が1.0mmと0.7mmの2つに赤、青というあんまり見たことのないタイプです。

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またセミナーやって欲しいですね。