引き続き今年の春に書いた記事です。

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前回みたように、インフレ対策を主目的として不動産に投資することにしました。繰り返しますがインフレにならない限り収益はあがらずむしろ損失が出ると割り切っています。またインフレになった場合でも名目上はともかく、実質的にはプラス収益にはならない可能性が高いかなと想像しています。それでも、準備していない状況でインフレになる恐怖の方が大きいので投資を決めました。当時は2012年でまだデフレ真っ只中でしたけどね・・・

東京23区内(できれば主要地域)、駅徒歩5分圏内、ワンルームという条件で物件を検討し、渋谷区、新宿区、文京区の3箇所でワンルームを一部屋ずつ購入しました。購入にあたっては生命保険を目的としてフルローンで購入しましたが、いざというときに返却できるよにローン合計が金融資産の半分以下になるように抑えました。

ローンの活用は不動産に限らずレバレッジ効果で投資効率を挙げる上では必須となりますが、借金があると市場の状況によっては返済のために例え底値だと分かっていても投げ売りをせざるを得なくなるなど、本来長期投資とレバレッジは相性が良くないと思っています。不動産の場合、例えば金利が想定以上に大幅に上昇してしまい物件を売却して返済をしないといけないようなケースであれば不動産市況が悪くても売却を優先しないといけない必要がでてきます。10年後に目指しているセミリタイアが実現すると節税効果も大幅に下がりますので、セミリタイアが現実的に実現できそうになったらローン全額繰り上げ返済することを検討しています。

運営はサブリースで業者に委託しています。サブリースとは所謂家賃保証なのではっきり言って直接的な収益性は全く望めません。あくまでも手間を取られずにインフレヘッジ、節税、生命保険の効果を期待してます。

節税効果(購入後早い段階の方が減価償却が大きく節税効果が高い)や生命保険費用削減効果もあり、現状表面上の投資損益はプラスで推移していますが、最終的には売却価格がいくらになるかで投資損益が確定します。当初はフルローンで購入したのですが、購入金額から3割程度の減価に備える意味で今年になってから繰り上げ返済を実施しました(その分生命保険としての金額は圧縮されることになりますが金利支払総額は下がります)。また、万一の今後の金利上昇に備えて比較的現金比率が高い資産運用を行うようにしています。それらの機会費用を含めたコストを踏まえるとやっぱり収益目的とはいえず、あくまでも保険と割りきることが必要です。

とは言ってもやはり都内不動産価格のおおまかな方向性は気になります。路線価だけでなく都内マンションの賃料の動向にも興味があります。収益還元法ですべて決まるとは思っていませんが、やはり賃料の動向は少なからず不動産価格へ影響をあたえることになると思っています。このあたりの動向をトラックするために投資先の90%が東京23区の居住用資産であるREITを購入しています。先日このREITの運用状況の説明会があり参加してきたのですが、ここ3年ほどの入居者入れ替え時点の賃料の増額:減額比率について説明がありました。

増額 据置 減額
2013年1月 18.5% 14.6% 67.0%
2014年1月 28.7% 15.7% 55.5%
2015年1月 38.5% 10.7% 50.8%

入居者が退出して、新しい入居者が決まった際に以前より高い賃料を設定できるケースが「増額」になりますが、年10%ずつ割合が増えています。逆に賃料が安くなる「減額」の割合は年5%〜10%下がっています。対象期間はアベノミクスの時期とも重なっており、円安による資材価格高騰や人手不足感が強まって新築のマンション価格が上がった結果、中古の賃料も引き上げられていっているということでしょうか。東京オリンピック開催決定による投資家需要の高まりの影響も少なくないでしょう。最近みた都内の某物件の広告では1Kで3000万円を越えるものもでてきています。脱デフレの方向にあるとはいえこれは明らかに高すぎですね。今年になって新規のソーシャルレンディング企業で不動産関係の商品を扱うモノが出てきていますが、都内の案件で今から手を出すのであれば向こう1〜2年くらいの案件でないとちょっとコワいですね。「オリンピックまでは確実に上がるので、オリンピック前に売り抜ければいい」って今買ってる人はほとんど全員が思ってると思います。なので崩れるのは2019年じゃなくてもうちょっと早いかもしれません。2018年とか。今から不動産関連に投資するのであれば、当面の値動きは気にせずに長期で所有するか1−2年ですぐ撤退するつもりでないと辛いかも。


私の方はもともと保険のつもりである程度の損失は覚悟、収益を求めているわけではないのですが、今年になってから不動産関係業者からの売り込み・問い合わせ電話がすごく増えています。特に「海外の投資家が物件を探してるんですけど売りませんか?」みたいな内容が増えており、メディアで目にする「円安で海外投資家の不動産投資需要が堅調」というのを実感しております。
一部だけ売却して別のインフレ対策考えようかなとも思い始めていますが、あせらず2017年を目処に方針を考えてみるつもりです。

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ここまでが今年の春に書いた内容です。
これを踏まえて、次回から今年9月中旬の状況についての記事です。