私は運用ポートフォリオにUS個別株も少し組み込んでおり、インカムゲイン(つまり配当)目的とキャピタルゲイン狙いそれぞれで複数の銘柄に投資しています。先日もキャピタルゲイン狙い、それも5年後の大化けに期待して米国ソーシャルレンディングの雄であるレンディングクラブ(LendingClub)の株を購入しました(参照:レンディングクラブに投資しました)。よっぽどのことがなければ基本的に5年間寝かして売るつもりはないですが、その後もLendingClubに関する記事はちょこちょこ目を通すようにしています(なお日本国内からはAQUSHのグローバルファンドを通してレンディングクラブ経由の貸出が行えます。為替ヘッジ付きでリターンは5%です)。
先日「The Street」という投資情報サイトに「Amazon, Twitter, Uber, Lending Club and the Next Internet Bubble
」というタイトルで、すごーくさっぐりいうと「ここに名前が上がっている企業の株価は高騰しすぎだ」という記事が掲載されていました。タイトルにある通り、レンディングクラブについても記載がありましたので以下に引用します。

(ここから引用)

Lending Club is another one -- an online loan broker now valued at about $7.95 billion. Lending Club is supposedly exploiting a new community model of lending, providing borrowers and lenders a new direct, community-based market place. But Lending Club is brokering unsecured, consumer loans. Has anyone thought what might happen to unsecured loans in the next recession? Well you can be pretty sure default rates will shoot up and lenders will be stung -- then said lenders will just stop making these consumer loans. So the likelihood is that sooner or later, Lending Club's volumes will actually decrease, not rise. And yet it is only massive future rises in Lending Club's volumes that can justify the current stock price.

(引用終わり)

ポイントだけをざっくりと、かつ中川家礼二風の大阪弁で意訳してみるとこんな感じでしょうか。
「今みたいに景気ええ時はええけど(注:米国の話です)、こんど不景気になったらどないなるんかみんな考えとんのかいな。借り手が鬼のようにデフォルトしまくるから貸し手はえらい損するんやで。そしたらもう誰も貸したがらへんようになるから、れんでぃんぐくらぶの運用額は減ることになるんや。そしたら手数料取られへんようになって今みたいな株価は無理になるんや。」
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ソーシャルレンディングが本格的に勃興したのはリーマンショック以降のことなので、業界として本格的なリセッションはまだ経験していません(通常2四半期連続で対前年度マイナス成長になるとリセッション・景気後退と言われますが、記事ではもう少し長期の景気後退を意味しているのかなと思います)。なので本当にこの中川家礼二のような人が言う通りになるのかどうかは分かりません。個人的にはリセッションよりも、これから利上げが始まって他の投資案件が相対的に魅力があがっていくことの影響が気になります。リセッションになるようであればFRBも再度金融緩和へ舵をきるでしょうから、デフォルトで投資家が萎縮して貸出が減る以上に他の投資案件の利回りが下がることで相対的に魅力が上がり逆に資金が集まってくるかもしれません。またひょっとすると高金利環境のほうがサヤを抜きやすくなるかもしれません(15%で貸し付けて3%抜くのはできても、5%で貸し付けて3%抜くのは難しいでしょう)。まぁどうなるかはわからないですが、一番大事なのは運営会社自体が倒れないことです。そういう意味ではIPOして資金を集め財務面を強化したレンディングクラブには一定の安心感がありま
す。

翻って日本の状況を鑑みても状況に大きな差はありません。業界として本格的な不況はまだ経験がないのでどうなるかはなんとも言えません。デフォルトが増えることで投資家の出資が減るのか、それとも利回りが高まり出資が増えるのか。きちんとした根拠があるわけではないですが個別案件中心のところは投資家の嗜好から、デフォルトが頻発するとより影響が強いかもしれませんね。最終的には企業ごとの体力差やバックの支援が影響してくるでしょう
から重要になってくるのは財務面、資本・株主構成です。やっぱりこの点での情報公開は重要ですね。