実践ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングを中心に資産運用全般について。分散投資でリスクを抑えながら、インカムゲインとキャピタルゲインを目指します。

2018年10月

強制手じまい さよならレンディングクラブ!

弊ブログでは米国P2Pのメジャープレーヤーであるレンディングクラブについて、株式投資の対象としての視点と、レンディングクラブサービスでのレンディング(貸付)で実際に投資を行ってその経緯を紹介してきました。

そのうちレンディングの方につていは、2年以上前の2016年7月の記事で取り上げたのが最後となっています。(たしか)

その後考えるところがあって(後述)昨年時点で投資方針を変更していたのですが、近い内に現在の状況を含めてブログで紹介できればと考えていました。

ところが、9月のある日レンディングクラブから「Action required: Important update regarding your LendingClub account」(訳「要対応:あなたの口座に関しての重要なお知らせ」というメールが来ました。

Dear LendingClub Investor,
Effective September 19th, investors with a primary residence outside of the United States are no longer able to invest in LendingClub Notes. As a result, the account referenced above will not be permitted to invest in Notes or accept new funds. We do not take this decision lightly and apologize for any inconvenience this may cause you.

(訳)
レンディングクラブの投資家の方へ、
9月19日以降、米国居住者でない投資家の方はレンディングクラブのNoteに投資することができません。結果、対象となる口座ではNoteへの投資や新しい資金の受け入れができなくなります。今回の判断は熟慮を重ねた結果でありますが、ご不便をおかけしますことをお詫びいたします


何と9月19日以降は投資できないというお知らせ。しかもこのメールが来たのは日本時間の9月20日・現地時間の19日なので即日です。サイトにログインしようとしてもすでにアカウントがロックされてる・・・
その前の日までは自動設定のルールどおりにNote購入できていたのに、本当に突然です。

メールには、今後毎月取引明細と返済元本と金利収入の振込を行うので、W8-BENと振込先口座の情報を送れ、とありました。
何はともあれ事実確認を、ということでサービスデスクに電話したところ、メールにあるとおりでした。決定の背景について詳しい話は聞けていませんが、当局からの規制っぽいニュアンのことを言ってました。まぁ決まったことをどうこう言っても仕方ないですし、振込に費用がかかったら先方が負担するということなのでおとなしく従うことにしました。

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実は昨年時点で、レンディングクラブへの投資方針の見直しを考えていてすでに口座の半分くらいは現金のまま再投資されていない状況にありました。
レンディングクラブの投資での一番の課題と感じていたのは「出口」です。レンディングクラブのNoteは一度投資すると全額回収するには3年か5年かかるので「そろそろ引き上げよう」と決めてから最長で5年かかります。実際は繰り上げ返済されることも多いのでNoteあたりの平均回収期間はもっと短いですが、最後の一つは3年か5年かかると思われます。日本国内ならともかく米国の機関なので自分に何かあったときの資金引き上げが大変です。以前海外口座の相続サポートについての記事で紹介したことがありますが、知人の弁護士事務所に相続サポートしてもらう契約を結んでおり万一の際にも一応大丈夫ではあるのですが、レンディングクラブに関しては一括で換金できないのはやっぱり大変だろうということで中期的に資金を引き上げる方向で考えていました。

レンディングクラブでは投資家が貸出先の条件を細かく設定した上で、対象となるNoteがあれば自動的に購入できるAutomated Investingという仕組みがあり初期の頃から利用していました。昨年中期的な引き上げ方針を決めてから、貸出先の条件をかなり厳しく設定して貸出期間も3年物に限定したので、その結果日々発生する回収元本と金利収入を下回る金額分しか投資できない状況になり、直近では初期投資$100,000に対しておよそ$60,000がキャッシュのままになっていました。これを続けて行けばそのうちほとんどがキャッシュになるだろうから適当なタイミングで引き上げようと考えていました。

という流れの中で今回の新規投資NGの通知は、中途半端にちょっとづつ追加投資していたのをスパッと辞めるように背中を押された感じです。

LC1
レンディングクラブから送られてきた9月末時点の明細、キャッシュは$60,000、投資中資金が$50,000


レンディングクラブの本社を訪れた(「レンディングクラブに行ってきました」)のが2015年春なので、3年半で新規投資は終了です。最終的なリターンは回収が終わるまで確定しませんがおそらく現時点の見込みでは$10,000程度になりそうです。残額回収が終わるまでは付き合いは続きますが、あっけない幕切れでした。海外金融機関を使用した直接投資は本当にやりにくいご時世になってきましたね。

ちなみに株はまだ保有してますが最近は$4切ってます。
レンディング収入は株価下落分の相殺でほとんど消えてしまいそうです(泣)
LC5


(入場無料)リチャード・セイラーの東京講演

日本人のノーベル賞受賞(祝!)が大きなニュースになっていますが、ちょうど一年前にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラーが、日立製作所のイベント「Hitachi Social Innovation Forum 2018」で10月19日に基調講演を行います。時間は9:30-10:30、場所は有楽町の国際フォーラム、事前登録は必要ですが入場は無料です。
タイトルは
「Making the world a better place one nudge at a time
 ひとつずつのナッジで、世界をより良い場所にする」
(同時通訳あり)です。

イベント参加者層を考慮すると、講演の内容は始めて行動経済学について触れる人も楽しめるベーシックな内容になると思うので、私がエコン(完全合理主義者)であればたとえ無料であっても参加しないかもしれません。でも、私はヒューマン(ニンゲン)なので、この機会を逃さずに聞きに行こうと思って先月早々に登録しました。楽しみです。

また、NewsPicksというサイトでイベントのPRを兼ねてリチャード・セイラーと日立総研の社長の対談リチャード・セイラーと日立製作所のフェローの対談が掲載されていますので、参加される方は事前に目を通しておくと良さそうです。


これだけだと記事として寂しいのでちょっとおまけです。
『ヤバい経済学(原題:Freakconomics)』の共著者で学者じゃない方のスティーヴン、スティーヴン・ダブナーがホストを務めている「Freakconomics Radio」というポッドキャストがあります。
ヤバい経済学 [増補改訂版]
スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー
東洋経済新報社
2007-04-27

人はなぜ「自分の人生は困難だ」と感じるのか」といった行動経済学的なテーマの話や、IMFのラガルド専務理事(この人若い時水泳の仏ナショナルチームの選手だったんですね)や最近退任したペプシコのヌーイ元CEOといった経済関係者や経営者のインタビューで週一本(1回30分〜1時間程度)配信されています。
私は面白そうなテーマの時に絞って聞いてますが、今年の7月にリチャード・セイラーがゲストのインタビューが「People Aren’t Dumb. The World Is Hard」(57分)というタイトルで配信されています。『ファスト&スロー』のダニエル・カーネマンとの話や、ノーベル経済学賞の話(賞金の話とかノーベル受賞式典で文学賞のカズオ・イシグロと一緒にいた話とか)や出演した映画『マネー・ショート』の話などに加えてリスナーからの質問に答えたりといった趣向もあり好きな人は楽しめると思います。ちなみにリチャード・セイラーはビットコインの今後についてはネガティブだそうです。

こちらはさすがに通訳はついてないですが上記サイトで全文がスクリプトが確認できますので、お好きな方はこちらもぜひどうぞ。
FR


もうすぐ50歳、セミリタイアかフルリタイアか

数ヶ月前に40代最後の誕生日を迎えた後「あー来年でとうとう50歳、知命か」と思ってたんですが、ちょっと前に「不惑(40歳)」とか「知命(50歳)」とかは数え歳で計算するというのを知って「来年じゃなくて今年で知命だ」と愕然としました。「天命を知る」どころか「惑わず」もまだまだアヤシイのに。

人生100年の時代と言われ始めていますが、50歳に手が届くとさすがに「自分には後どのくらい時間が残されているのか」というのが気になります。
両親は二人とも73歳の時に他界したのですが、順調に過ごせればそれよりは少しは長くなるのかなぁと漠然と思っていますが実際のところどうなんでしょうか。

厚生労働省が発表している平成29年度の平均余命データを見ると、50歳男性の平均余命は32.61歳です。つまり82歳半くらいまで生きる、ということですね。ちなみに50歳女性は38.29歳、88歳まで生きるということです。
統計的にみるとざっくり30年ほど時間が残されています。「30年」が「もう後30年しかない」なのか「まだ後30年もある」なのかはコップ半分の水と同じです。

ただ、寿命や余命よりももっと大事だと思うのが「健康寿命」です。厚生労働省のデータによると、健康寿命とは「日常生活に制限のない期間」とされており、平均寿命と健康寿命の差、つまり日常生活に制限のある「不健康な期間」は男性で9.13年、女性で12.68年になっています。
余命と寿命の違いはありますが先程のデータを加味すると、現在50歳の男性は、82歳半まで生きるが73歳を過ぎると日常生活に制限が出てくる、ということです。

人間誰しも闇雲に長く生きることを求めているのではなく、寿命そのものよりも健康で過ごせる時期をできるだけ長くしたいと思うのではないでしょうか。寿命を伸ばすことよりも健康寿命を73歳ではなく80歳、81歳まで延ばす、できれば健康なままある日ぽっくり逝きたい、というのがある意味理想です。長野県で活潑に取り組まれているピンピンコロリ(略してPPK!)ですね。健康寿命を延ばすためにはなんといってもカラダが大事ということで私も食事や運動など気をつけるようにしてます。

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残りの時間を確認したところで、リタイアの検討でもっとも重要な項目である資産状況について「リタイアして今後給与収入が入らない状況になったとして今の資産でやっていけるのか」を試算してみました。

<想定条件>
  • 期間:残り時間を「30年」として資金繰り計算すると長生きリリスクが残るので「40年」で試算
  • 年金:制度を改悪を見越して年金支給開始を75歳と想定、15年間支給を受ける
  • 生活費:子供が大学を卒業するまでは現状に近い金額、その後は半分で試算(東京を離れる前提)
  • 資産運用:簡易化のため資産全体での運用利回りを想定

これらのざっくりとした条件で試算してみたところ、資産運用の利回りが0%だと83歳、0.5%だと88歳で赤字になりますが、1%でまわせれば90歳過ぎても大丈夫そうです。
ものすごく荒い試算ではありますが、完全なリタイアについても真剣に検討してもよさそうな感触ではあります。

ただ、例えば、
  • 国家財政の破綻に端を発する大規模なインフレや資産税による強制収用
  • 身内が難病にかかって発生する莫大な治療費(例えば、日本で認められていなくて海外で認められている治療を受ける費用)
  • 保有資産の劣化(例えば、株価や不動産の暴落して生存中は回復しない)
などなど、発生確率は必ずしも高くないが「いったん発生すると身動きが取れなくなってしまう大幅な変動」(言い方を変えるとブラック・スワンみたいな事象)が発生する可能性を無視できるほど「不惑」にいたっていません。
仮に完全にリタイアして何年か後にこういった事象に巻き込まれてしまい、手持ち資金が激減したり、あるいは著しく価値を落としてしまった場合、呆然とするしかありません。とにかく改めてお金を稼ぐ必要に迫られるわけですが、仕事を探そうと思ってもそれまでのブランクが大きなマイナス要素になります。2-3年程度ならまだしも5年以上ブランクがあったらはっきり言ってリタイア前と同じような仕事に着くのは至難の業です。

そんなこと考えるくらいなら、完全にリタイするのではなく、必要になったらいつでも復職できるような環境を築いておくのが良いかと考えています。以前紹介しましたが(「1年ぶりです」)今取り組んでいる、スタートアップのサポートはこの面でもプラスになると判断しています。無償でのサポートなのでプレッシャーやストレスが少ないのですが、ストックオプションをもらっているので会社の成長に貢献するインセンティブはあり、お金もらっておかしくないレベルの仕事をするようにしています。これを続けておけば、万一の時にはまた自分の好きなスタートアップの仕事に復帰するのもハードルは高くないと思います。自分ではなかなか良い選択だと思っていますが、今後1年、2年と経ってどうなっていくかですね。


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